選挙とは、投票などにより代表者や役員などを決めることで、国政に関する選挙は国政選挙、地方自治に関する選挙は地方選挙といいます。

1.選挙権と被選挙権

(1)選挙権
衆議院議員・参議院議員 満18歳以上※1
知事・都道府県議会議員 満18歳以上※1で、引き続き3カ月以上その都道府県内の同一市区町村に住所がある者※2
市区町村長・市区町村議会議員 満18歳以上で※1、引き続き3カ月以上その市区町村に住所がある者

※1 平成27(2015)年6月の法改正で満20歳以上から満18歳以上に引き下げられた。

※2 引き続き3カ月以上その都道府県内の同一市区町村に住所があったことがあり、その後もその都道府県に住所がある者を含む。

(2)被選挙権
衆議院議員 満25歳以上
参議院議員 満30歳以上
都道府県知事 満30歳以上
都道府県議会議員 満25歳以上でその都道府県議会議員の選挙権を持つ者
市区町村長 満25歳以上
市区町村議会議員 満25歳以上でその市区町村議会議院の選挙権を持つ者

選挙権、被選挙権ともに権利を失う条件(禁固以上の刑執行中など)があります。

2.選挙の種類

(1)衆議院議員総選挙
小選挙区選挙と比例代表選挙があり、任期満了(4年)又は解散によって行われます。
定数は465人(うち289人は小選挙区選出議員、176人は比例代表選出議員)
(2)参議院議員選挙
比例代表選挙と選挙区選挙があり、任期は6年ですが、定数の半数を選ぶために3年に1回行われます。
定数は248人(うち148人が選挙区選出議員、 100人が比例代表選出議員)※
※令和元年改選から令和4年改選までは245名(選挙区147人、比例代表区98人)
(3)地方選挙
都道府県知事や市区町村長、都道府県や市区町村の議会議員を選ぶ選挙があります。
任期満了(4年)のほか、知事や市区町村長ではリコール、不信任議決、死亡など、議会議員では議会の解散などの場合に行われます。

3.投票制度

選挙期日(投票日)における投票が原則ですが、有権者の状況を考慮した仕組みがあります。

(1)期日前投票
投票日に仕事や旅行、レジャー、冠婚葬祭等などで投票できないと見込まれる方は、投票日の公示日(告示日)の翌日から投票日の前日までの間に期日前投票所で投票できます。
(2)不在者投票
仕事や旅行などで選挙期間中に名簿登録地以外に滞在している方は、滞在先の選挙管理委員会で、選挙管理委員会が指定した病院・老人ホームに入院等している方は、その施設内で投票することができます。
このほか、身体障害者又は戦傷病者の郵便等による不在者投票、国外における不在者 投票、ファクシミリによる洋上投票や南極投票、仕事や留学などで海外に住んでいる方の在外選挙制度があります。

4.選挙運動

政治上の目的で行われるいっさいの活動を政治活動といい、広い意味では選挙運動も政治活動の一部になりますが、公職選挙法では、特定の候補者の当選を目的に投票行為を勧めることを「選挙運動」として、選挙運動と政治活動を理論的に明確に区別しています。

選挙運動は、公示日(告示日)に立候補の届け出をしてから投票日の前日までしかできません。また、満18歳未満の者は選挙運動をすることができません。

(1)インターネット選挙運動
投票日に仕事や旅行、レジャー、冠婚葬祭等などで投票できないと見込まれる方は、投票日の公示日(告示日)の翌日から投票日の前日までの間に期日前投票所で投票できます。
(2)不在者投票
・政党、候補者、有権者、団体等はホームページ、Facebook、Twitterなどが使えます。
・電子メールは政党、候補者は使えますが、有権者、団体等は使えません。
・有料インターネット広告は禁止されていますが、政党は一定の規制の下で掲載できます。

日本薬剤師連盟の役割は、薬剤師が職能を十分に発揮することができるよう、国会や政府などに薬剤師の主張を伝え、必要な政策の実現を求めていくことです。

薬剤師国会議員に私たちの声を国政の場で継続して代弁してもらうためには、参議院比例代表の薬剤師議員が改選期ごとに一人ずついる現在の体制を継続していくことが重要です。

  • 「選挙」は、私たちが政治に参加し、主権者としてその意思を政治に反映させることのできる最も重要かつ基本的な機会です。
    選挙の仕組みを理解して関心を持ち、選挙を身近なものとして、私たち薬剤師の声を政治に反映させていきましょう。